唐山をあとにして錦州へ向かう。
天津発哈爾濱行き1489次列車
錦州までは4時間ほどの道程。
降りる人と乗る人との壮絶なバトルを潜り抜け、
やっとの思いで硬座に腰を降ろす。
T頭字(特別快速)でもK頭字(快速)でもない
頭字なしの長距離夜行列車の硬座。
車内はいわゆる一つの、お金のない人民諸君で満席である。
ちなみに小生もお金は無い。涙
おい、こら!今、荷物ぶつかっただろ!
知らないわよ、あんたがボーっとしてるからでしょ。
なんだと、うちの娘に当たったんだぞ!!
あ、ちょっと、あんたさ。席代わってよ。
いいけど、どこ?
こっちこっち。俺たち6人一緒なのよ。悪いね。
おぎゃー、おぎゃー。
あー、はいはい。おっぱい飲んで。
ぐび、ぐびっ。
怒鳴りあう人。
席を譲り譲られる人。
おっぱい大放出の人。
とてもじゃないがパソコンを出して仕事をする状況ではない。
見るともなく、移りゆく車窓をぼーっと眺める。
3人掛け向かい合わせの座席。
若い夫婦と5歳くらいの長男、生まれて間もない娘、
だんなの母親と妹、そして小生。
雑然としつつも平和な午後の車内。
だが、
その平和が破られるのに大した時間はかからなかった。
だんなの母親がずた袋からメロンを取り出す。
そして、やおら拳を振り上げ、メロンを殴りだした。
は?
なにごと?
向きを変えながら黙々とメロンを殴り続ける老女。
なんだこれは?
新手の新興宗教か?
どう見ても法輪功よりやばいぞ。
だんなが母親からメロンを取り上げる。
そうそう、やめさせなさい。
次の瞬間、
刺青が入っただんなの二の腕が東北の空に高くかざされたかと思うと、
北の大地に突き刺さる彗星の如く、その拳はメロンめがけて振り降ろされた。
バキッ!
砕け散るメロン
飛び散るタネ
降り注ぐ果汁
ごめんなさいねぇ。
嫁さんが小生のシャツについた果汁をタオルでぬぐう。
さっきまで娘の鼻水を拭いていたタオルで。
何が起こったのか呆然とする小生をよそに、
彼らは迅速かつ整然と次の作業に取り掛かった。
そう。
美味そうに食い始めた。
あのなぁ、お前ら
殴って割るか?
10分後
あたりに漂ったメロンの香りは
車窓からなだれ込む北の薫風にかき消され、
粉砕されたメロンは
跡形もなく彼らの胃袋へと消えていった。
何事もなかったかのように
元の雑然さを取り戻した車内。
小生のシャツに着いたシミと、
愛娘のほおに貼りついた一粒のメロンの種だけを残して。
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そういえば・・・
コッチのテレビで「昼メロ・カンフー・ホームドラマ」みたいなのん、やってたなぁ・・・
コッチでは、日常の光景なの???
ってイヤイヤ、普通の人は、普通にナイフで切る・・・
と、思うけど・・・
あっ、手荷物検査で引っかかるから、ナイフ持ち込めなくて、やむなく・・・
じゃないの?
ありがとうございます!
あぁ、手荷物検査か。
それはありえますね。
ろくすっぽ見てない検査だけどw
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